オープン・ソシオロジーとは

オープン・ソシオロジーとは

学術誌『オープン・ソシオロジー』は、「若手研究者のための社会学ジャーナリズム」をキャッチフレーズとしています。でも、ジャーナリズムを単なる定期刊行物の意味でうけとらないで下さいね。「なぁんだ、社会学界隈の内部情報誌ですかぁ」などと誤解してはこまりますよ。

ジャーナリズムという言葉は、本来、規範的意味を有しています。情報伝達の手段にすぎない、単なるメディアとは峻別しなければなりません。「社会学ジャーナリズム」とは、社会学がどのようなものであるべきかにかかわる大切な論争の素材を日々たゆまず提供する活動のことなのです。

若手研究者にとって必要なのは、過去ではなく、未来の社会学。未来は、多くの人びとが慣れ親しんだ中心や中核には存在しません。編集部はこう考えます。

未来の社会学、それは、いまの社会学の外側、おそらくは「周辺」とよびうるところから生まれる。だからこそ、「周辺的なもの」、つまり、これまでの既存もしくは主流派の社会学がほとんど注目してこなかった、研究素材や論じ方、テーマに注目したい。

これこそ、新時代における社会学のチャレンジングな主張。加えて、既存もしくは主流派の社会学の研究素材や論じ方、テーマそのものについても、そこに、まったく異なる創造的な価値を再発見してゆくのです。

あるべき社会学のために、あらゆる分野領域における多種多様な対象に焦点をあわせ、公共圏としての社会学ワールドに議論を巻き起こすこと。これが、『オープン・ソシオロジー』の大志遠望なのです。

『オープン・ソシオロジー』の「オープン」には次の2つの意味があります。

第一に、好事家や趣味人による、拙速なネットコミュニケーションの欠点が目立ち、初志に反して、かえって閉ざされたウェブマガジンなどは排し、紙媒体による上梓公刊という一手間をかけることで、はじめて得られる、広くあまねく公開するに値する、熟し錬られた言論空間、学術空間を目指します。

第二に、社会学を社会学者だけの占有物にはしません。社会諸科学、人文学、自然諸科学、技術工学など他領域における研究者のみなさんのみならず、社会学の知見と理念と挑戦を活かしてくださる、政界・財界・官界・論壇におけるリーダーのみなさん、医療・保健・福祉・自治・法律・教育・地域・文化・宗教・抗議・軍事・情報・出版・放送・通信・製造・流通・金融等々各分野における実務家のみなさん、そして、なによりも、学問や学術的言辞をふだん用いることがない(縁がないなぁと思い込んでおられる)一般のみなさんと知的世界を共有してゆくことを目指します。

以上の2つの意味で『オープン・ソシオロジー』は「オープン」でありたいと考えています。

乞うご期待。『オープン・ソシオロジー』はいよいよ2026年春創刊します。

※林香里(2002)『マスメディアの周縁、ジャーナリズムの核心』新曜社

オープン・ソシオロジー編集部 2026年3月吉日

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